このページではヴィットピレン701を購入後に”よくある故障の1つ”について説明していきます。
ヴィットピレン701はハスクバーナというスウェーデンのメーカーのバイクであり、日本人からすれば外車(海外メーカー)のモデルです。
心配症で慎重な日本人にとって海外モデルと言うのは「壊れたら…」「すぐ壊れちゃうんじゃ…」と故障についての不安はよくある事ですよね。
もちろん国内メーカーのバイクだったら故障はしない!というわけではありませんが、昔はよく海外モデルは故障しやすいなんて事を言われており、それを言い続けている人もいるくらいです。
そんな印象が付いて回ってしまっている海外メーカーモデルに手を出しづらいのは仕方の無い事ですよね…
今回はそんな海外モデルである「ヴィットピレン701」の故障について説明していきます。
- ヴィットピレン701やスヴァルトピレン701の購入を検討中
- そんな簡単に故障するの?大丈夫なの?
- ヴィットピレン701やスヴァルトピレン701に乗っている
こんな人におすすめです。
特に今現在ヴィットピレン701に乗っている人や、これから購入を考えている人には是非見て欲しい内容になっています。
最初は不安を煽ってしまう形になりますが、結果的に安心へとつながる事なので最後まで見ていってくださいね!
ヴィットピレン701の故障!クラッチが切れなくなっちゃう!?
上の写真が私のヴィットピレン701が故障してしまったときのものです。
バイク用品店へ出かけていざ帰ろうとしたときにその故障が起き、レッカーを待っている時に撮影したものですねw
遠い所に行こうとしていましたが、やめて近くの用品店で済ました結果「不幸中の幸い」という結果に…
本来行こうとしていたところは山の中だったのでそこで起きていたら何時間待たされた事やら。
故障内容は「クラッチが切れなくなってしまった…」という事で、自走出来ない状態となっていました。
症状はクラッチフルード漏れ
ヴィットピレン701は”油圧クラッチ”と言ってディスクブレーキシステムと同じようにフルードを使ったものとなっています。
その為、クラッチフルードが漏れていく状態だとクラッチを切ることが出来ずにどんどんとフルードが減っていくだけになります。
ヴィットピレン701のよくある故障でのクラッチフルードはその漏れ方が分かりにくく、出発前にバイクの下などを見ても気づく事が出来ません。
じゃあどこに漏れているのか…?エンジン内部へ入って行くのです。
エンジン内部へと漏れたフルードが入っていくので漏れているのを出発前に確認しようにも分かりません。
そして、その漏れている場所もエンジン内部へとつながる部分になるので外観からは一切知ることが出来ないというのが、この故障の厄介な所でもあります。
クラッチフルード漏れの場合は、基本的にはバイクの下に痕跡として残る場合が多いです。がヴィットピレン701の場合は分かりません…
じゃあどうするのか?クラッチを何回も何回も握りましょう!今回説明の不具合の場合であればリザーバータンク(フルードが入っているタンク)の油面がどんどんと下がっていくのが確認できれば確定です。
この故障はそこまで危険ではない
この故障はクラッチが切れなくなるので自走は難しくなりますが、バイクは走行していない状態は基本的に安全なのでそんなに危険な状態でもありません。
公道にいる際にこの状態になってしまったら、焦らずに道の端へとよける必要はありますがエンストしてしまった時に転倒さえしなければ大丈夫でしょう。
明らかに自分の操作ミスでは無いエンストが起きた時は落ち着いて道の端によって様子を見る事がおすすめ!
後ほど、この故障について詳しく説明しますが身に覚えの無いエンストが起きた時はすぐに安全な場所へ移動して様子を見ると良いです。
故障の原因は?
故障の症状は「クラッチフルードが漏れ、クラッチ切れ不良」と説明しましたが、何故こんな事になるのでしょうか?
原因は”クラッチレリーズのダイヤフラムめくれ”にあります。
クラッチレリーズというのは、クラッチレバーを握ると油(フルード)が押されて、その油に押されてクラッチを切るピストンみたいなものの事を言います。
クラッチレリーズはエンジン側に付いており、場所自体はクラッチフルードが通るホースをたどっていくと分かると思いますが、ドライブスプロケットのすぐそばに位置していますよ!
▲ヴィットピレン701のものではありませんが、ドライブスプロケットを覆っているカバーを外すと画像の右側に似たような物が見えます。
その中に入っているのが左のものに似たピストンです。
ピストン側に「ダイヤフラム」と呼ばれるゴム状のバネが付いており、そのダイヤフラムがめくれる(隙間が出来る)事でエンジン内部へとフルードが漏れていくという故障です。
この故障は比較的多く出ている
この故障が起きているのは2018年と2019年モデルのヴィットピレン701やスヴァルトピレン701など、同じエンジンを積んでいるバイクです。
2020年モデルでの報告は現状無いようですね!
理由は2018、2019年モデルと2020年モデルでは使用されているパーツが微妙に違うからなんです…
本当に些細な違いなのですが、その些細な事が不具合として起こりやすくなっているので2018、2019年モデルで「クラッチフルードが漏れる(減る)」という不具合が”まだ”起きていない人は覚えておきましょう。
私が購入したハスクバーナ正規代理店でもこのエンジンを積んでいる販売している車両の約1/3程度の台数が同様の不具合を起こしているのだとか…
パーツ交換後は安心だが…
基本的にこの不具合で、パーツ交換後は同じ症状のトラブルが起きたという報告はまだ無いらしく気持ちよく乗れているライダーばかりだとか…
交換したパーツは2020年で改良が加わったものなので、同じ不具合は起こらないように設計されたのでしょう。
しかし、これはあくまで改良パーツへと交換した場合だけであり「クラッチレリーズアッセンブリ(一式)」をまるっと交換する場合だと同じパーツが取り付けられてしまうという事。
ここからがとても大切です。
このトラブルへの対処としてはどのような症状が出て、どのようにして不具合が起こるのかというのは正直言って分かりづらいので、普通なら”アッセンブリ交換”として全てを新品に交換するのが妥当な整備なんです。
しかし、その不安を一切残さない様に関連するパーツをアッセンブリ(一式)で交換しようとアッセンブリパーツを注文すると、今回の不具合の肝に当たるダイヤフラム(ピストン)は旧バージョンの不具合が起こりやすいパーツが組み込まれているものが来るらしい…
不具合の原因のもとを断つ!と考えると、同じパーツを交換したところでまた同じ不具合を起こす可能性は高いですよね?
この不具合の正解はアッセンブリ交換では無く、ピストン部だけの交換が正解という事になってきます。
この情報は、ハスクバーナを販売しているお店でも「知っている人と知らない人」がいるらしくアッセンブリ交換をされた場合は、また起こるかもしれない…という不安がどうしても残ってしまうんですよ…
該当モデルに乗っているライダーはしっかりと覚えておくと良いですね!
ヴィットピレン701「クラッチ故障!?」まとめ
今回のまとめとしては以下の点を覚えておきましょう。
- 起こる可能性が高いのは2018、2019年モデル
- ヴィットピレン701と同じエンジンは起こる可能性が高い
- この不具合が起きた?と思ったらクラッチをにぎにぎすると分かる
- 交換はアッセンブリでは無く、ピストンのみの対策されたものがグッド!
- ハスクバーナのお店でも知っている場合と知らない場合がある
このトラブルが起きやすいモデルは2018、2019年のヴィットピレン701や、これと同じエンジンを積んだものです。
かなりの割合で不具合が出ているので、該当車種に乗っているけどまだ起きていないというライダーは、もしかしたら時間の問題かも?
そして、この不具合かも?という不具合が起きた場合は「クラッチをにぎにぎしてリザーバータンクを確認」すれば分かります。私の場合はあからさまにフルードがタンクから消えましたw
交換してもらう場合はお店の人もこの対策情報を知らない場合があるので”アッセンブリ×、ピストン単体〇”という事を覚えておきましょう!もちろん2020年モデルで使われているものを使用してくださいね!
アッセンブリ交換は、次また同じ不具合を起こす事がある可能性がある対処な上にパーツ価格が高いです。
が、ピストン単体交換の場合は、再発も防げるしパーツも安いので必ず交換パーツはピストン単体だけにしましょうね!
交換パーツは「ピストン単体」と言いましたが、分解する部分がエンジンについている部分なので”紙ガスケット”というオイルやフルードを漏らさない様にするものが使われています。
あくまで交換目的はクラッチレリーズのピストンですが、交換作業に付随する必要なパーツは一緒に交換してもらう必要があるので忘れないようにしましょう!
かなり頻発している不具合ではありますが、リコールになる可能性は低いみたいなので自分で情報をしっかり持っておく事で、適切な処置をお店に依頼する事が出来るはずです。
しっかりと覚えておいてくださいね!
PS:リコールとして対策されるようになったようです!
という感じで、現場(@su_ba_ru)からは以上です!
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